生活困窮者自立支援法の施行により、これまで支援が届きにくかった層への就労支援制度が整備されました。なかでも、就労準備支援事業は、日常生活や社会生活面で課題を抱えた方たちが、生活習慣の形成、就労の前段階として必要な社会的能力を身につけながら、一般就労に就くための知識や技法を習得する場です。
そこで、私たちは、利用者が就労につながるまでの日常生活上の状態の改善や就労意欲の醸成、就労体験後の心身面の変化などを可視化するための評価シートを作成し、簡便かつ的確な入力及び分析を行う「見える化ツール」を開発しました。
TS-59セルフチェックシートは、利用者が回答するもので、多様な段階にある利用者の気持ちや、状態を把握することで、就労に関する阻害要因や課題について理解することができます。
GN-25評価シートは、利用者と支援員双方が回答するもので、生活面から就労に関する準備段階の現状を「自己評価」と「他者評価」で判断するものです。
このツールを活用し、就職だけを支援の成果として捉えず、利用者の小さな変化や意欲の向上を見逃さないことが、将来就労につながる一歩となり、なにより、支援の大きな成果と言えます。
また、就労準備支援事業だけではなく、自立相談、就職後の定着など幅広くお使いいただけます。
KPSビジュアライズツールの特徴
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インターネットにつながず、インストールする必要もなく、簡単な入力作業のみで結果をグラフ化し、一覧で表示させることができます。
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設問が就労に関するものだけではなく、幅広く利用者の状態把握ができます。
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面談だけでは聞き取りが難しいことや、小さな変化も自記式なので見逃しません。アセスメントツールとしても活用できます。
本指標は回帰分析を使った検証を行い、統計学的に有意であると結果も出ています。
詳しくは「厚生労働省 令和元年度 生活困窮者就労準備支援事業費等補助金 社会福祉推進事業 就労準備支援事業利用者に対する支援の評価指標作成・普及に向けた調査研究事業報告書」をご覧ください。
KPSビジュアライズツールの構成
KPSビジュアライズツールは、利用者のみが回答を行うTS-59セルフチェックシートと、利用者と支援員が回答を行うGN-25評価シートを使い、利用者の状態や思い、変化を継続的に捉え、結果をグラフ化することで見える化し、一覧で一度に表示させるツールです。ウェブ入力フォームを使い、PCやスマートフォン、タブレットでの回答もできます。これらの結果を個人データエクセルに入力することで、ウェブ上でKPSビジュアライズシートに表示することができます。
構成の詳細を見るKPSビジュアライズツールの操作方法
操作の方法を実際の画面を使って動画でわかりやすく説明しています。
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本ツールは、以下の環境で動作確認をしております。
- Microsoft Windows 8.1以降のOSを搭載したパソコン上で動作する Internet Explorer 11.0、Microsoft Edge(新旧)、Firefox 69、Google Chrome77以上のブラウザ
- Apple MacOS 10.4以降のOSを搭載したパソコン上で動作するSafari13.0、Microsoft Edge(新)、Firefox 69、Google Chrome77以上のブラウザ
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